はじめに
世界地図を眺めると日本の周囲には東にアメリカやカナダ、西には中国、南にオーストラリア、北にはロシアなど広大な領土を持つ国があるため、日本の国土が非常に小さく見えることがあります。
しかしながら、世界には日本とは比較にならないほど国土の狭い国家も数多く存在しています。
そこで今回は世界に存在する面積の小さな国をテーマにご紹介させていただます。
面積の小さなミニ国家ランキング
まずはランキングTOP10の順位からご紹介。
1位:バチカン 0.44㎢
2位:モナコ 2㎢
3位:ナウル 21㎢
4位:ツバル 26㎢
5位:サンマリノ 61㎢
6位:リヒテンシュタイン 160㎢
7位:マーシャル諸島 181㎢
8位:クック諸島 236㎢
9位:ニウエ 260㎢
10位:セントクリストファー・ネーヴィス 261㎢
参考:日本 377,974㎢
以下トップ7カ国の概要をご紹介いたします。
1位:バチカン市国
≦東京ディズニーランド
面積:0.44㎢ 人口:790人 人口密度:1,795人/㎢ 建国:1929年 公用語:ラテン語(イタリア語が常用) 通貨:ユーロ 交通:ローマの交通機関を利用 世界遺産:①ローマ歴史地区とその市内にある教皇領及びサン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ大聖堂 ②バチカン市国
イタリアのローマ市内にある世界最小面積の国家であり、全世界に信者をもつカトリックの総本山でもあります。
800人ほどの国民のほとんどが聖職者と衛兵(独自には警察力を保持しておらずスイスからの傭兵)で、インフラの維持やバチカン銀行の運営のために約3000人が市外から通勤しています。
国連には加盟していないが中国などごく一部の国以外とは外交関係を持っている。経済は世界のカトリック教徒からの寄付金やバチカン美術館の入場料などから成り立っています。
2位:モナコ公国
≒ 皇居二つ分
面積:2㎢ 人口:3万9000人 人口密度:1万9500人/㎢ 建国:1861年 公用語:フランス語 通貨:ユーロ 主要都市:モンテカルロ 交通:空港無し(日本からは仏・ニース空港経由など)
ヨーロッパにおける高級リゾート地としても有名なモナコは世界2番目に小さな国家です。国連加盟国(1993年加盟)に限って言えば最少面積です。
政治・経済・外交の多くをフランスに依存しております。観光が主な産業でカジノが有名です。
また夜景の美しさも有名で、香港、長崎と並び「世界新三大夜景」のひとつに数えられます。他にモータースポーツの世界大会開催地として、F1のモナコグランプリなども知られています。
3位:ナウル共和国
≒ 港区
面積:21㎢ 人口:1万1000人 人口密度:523人/㎢ 建国:1968年(英国から独立) 公用語:ナウル語・英語 通貨:オーストラリア・ドル 交通:ナウル国際空港(一時差し押さえられていたが2006年に運航再開)
太平洋南西部に位置する島国です。リン鉱石の輸出によって栄え、1980年代には高い生活水準を維持していましたが、資源の枯渇により現在は経済破綻状態となっています。
資源が豊富にあったころは全年齢層に年金が支払われていたため働く必要もなかったのですが、財政危機に陥った現在も国民に労働意欲がなく、失業率は90%に上っています。また肥満率が世界で最も高い78.5%となっております。
4位:ツバル共和国
≒ 品川区
面積:26㎢ 人口:1万1000人 人口密度:423人/㎢ 建国:1978年(英国から独立) 公用語:ツバル語・英語 通貨:オーストラリア・ドル 主要都市:フナフティ 交通:フナフティ国際空港(フィジー間に週2便の国際線)
オセアニアにある国家で、南太平洋エリス諸島に位置する島国でイギリス連邦に加盟しています。人口はバチカン市国の次に少ないミニ国家です。9つの島からなり、住民はほとんどがポリネシア人です。2000年に国連加盟を果たしました。
海抜が最高でも5メートルと低く、海面上昇による水没の危機にあります。一方、イギリスの雑誌ネイチャーの論文で、海面上昇が世界平均の2倍のペースで進んでいるにもかかわらず、環礁や岩礁などの堆積物の影響で実は国土面積が2.9%拡大していたとの報告もあります。
5位:サンマリノ共和国
≒ 十和田湖
面積:61㎢ 人口:3万3000人 人口密度:540人/㎢ 建国:301年 公用語:イタリア語 通貨:ユーロ 主要都市:セラヴァッレ 交通:リミニ・サンマリノ空港(イタリア) 世界遺産:サンマリノ歴史地区とティターノ山
イタリア半島の中東部に位置する世界最古の共和国です。周囲はすべてイタリア領土で山頂に位置しています。観光業を中心としておりGDPの50%は観光客によるものです。その他の産業としてはコイン・切手の発行があります。サン・マリノ発行の記念切手はノスタルジックな街並みと共に観光客の目的にもなっていて非常に人気があります。
6位:リヒテンシュタイン公国
≒ 宮古島
面積:160㎢ 人口:3万8000人 人口密度:237人/㎢ 建国:1719年 公用語:ドイツ語 通貨:スイス・フラン 主要都市:シャーン 交通:空港は無し、近接はスイス・チューリッヒ空港。国内はバス便多い。
中央ヨーロッパに位置する立憲君主制国家でスイスとオーストリアに囲まれています。ドイツ系の貴族であるリヒテンシュタイン家の候爵領が起源となっています。宮崎駿監督の映画「ルパン三世カリオストロの城」のモデルとなった国とも言われております。リヒテンシュタイン公国の産業は精密機械、牧畜、医療、金融、切手発行など。タックスヘイブンの地としても有名です。
7位:マーシャル諸島共和国
≒ 利尻島
面積:181㎢ 人口:5万3000人 人口密度:293人/㎢ 建国:1986年 公用語:マーシャル語・英語 通貨:アメリカ・ドル 主要都市:マジュロ
太平洋上の島国でミクロネシア連邦の東、キリバスの北に位置しております。「真珠の首飾り」とも呼ばれるマーシャル諸島全域を領土としています。
1954年、米国がビキニ環礁で水爆実験を行い、第5福竜丸の被爆がありました。60年以上たった今も人の住めない地域があります。
以上 ミニ国家の紹介でした。